春場所雑感――若隆景・正代・琴ノ若・・・

若隆景・双葉山以来の快挙――伝説の英雄たちに注目

今年の春場所は、関脇若隆景の初優勝で幕を閉じた。

若隆景-高安 九分九厘 勝負あったと思われた次の瞬間の大逆転!(NHKテレビより)

新関脇の優勝は、1936年夏場所の双葉山以来、実に86年ぶりのことだという。

1936年夏 九日目 勝ちっ放し同士 事実上の優勝戦 関脇双葉山(右)が第一人者・横綱玉錦を破る 覇者交代となった一番(『わが回想の双葉山定次』小坂秀二著/読売新聞社/119ページ写真)

そういえば先場所、もし照ノ富士が優勝していれば横綱昇進からの三連覇となり、これは双葉山よりさらに遡り、栃木山以来の快挙になると言われていた。

二十七代横綱・栃木山(『相撲大事典』金指基原著・日本相撲協会監修/現代書館/240ページ写真より)

そして今場所の新大関御嶽海。長野県出身の大関は、実に江戸時代の強豪大関・雷電為右衛門以来と話題になった。

強豪力士・雷電(NHKテレビより)

2022年という年に、双葉山、栃木山、そして雷電と、伝説級の名前に脚光が当たることとなった。

私が相撲を見るようになったのは1980年、千代の富士時代の入口というところ。もう、40年以上前のことになってしまった。当時から見た40年前といえば双葉山時代。今のファンにとって千代の富士も、あの頃の私から見た双葉山のようなもので、もはや伝説的な存在なのだろうか?なんだか感慨深い。

 * * * * *

その若隆景。立派な活躍ながら、最後の優勝決定戦で立ち合い変わり気味だったのがちょっと残念。大きく飛んだというのではないが・・・。

立ち合い右にずれる(NHKテレビより)

体がないのだから、たまには仕方がないとの意見もわからなくはない。栃若だってたびたび変化した。だが、このところ何かと比較される千代の富士は、ほぼ変化はしなかった。

千代の富士の幕内での立ち合い変化は、私が把握している限りでは、大関時代の81年夏十日目の蔵間戦と、82年秋四日目、取り直しの若島津戦の二番だけ。

『大相撲』誌(読売新聞社)1981年春場所総決算号巻頭カラーグラビアより

(前者の相撲の時には、負けた蔵間が「大関は変わったことなんてないんだろ?チクショウ!」と不快感を露にしていたという。千代の富士の方は「変わったのは十両以来かな」「やっぱり勝っても勝ち味良くないね」。後の方の若島津戦は、物言い取り直しでイヤな感じがあったのか、珍しく変化したものの敗れている。この場所の千代の富士は不調に終る)

初優勝を決めた相撲で変化したといえば北天佑。やはり当時関脇だったが、次の次代を担うとも言われた将来性ある若手の大一番での注文相撲には、すっきりしないものも残った。

北天佑 初優勝の勝ち名乗り(『相撲』1983年夏場所総決算号巻頭カラーグラビアより)

北天佑は場所後、大関に昇進したが、以後、それまでの豪快な取り口が影を潜め、守りの姿勢で大事に取るような相撲が多くなり、期待されたほどの大成はできなかった。もともと豪快さと小心さが同居しているようなところもあったが、あの変化が、その後の北天佑を象徴していたようにも思える。

来場所の大関獲りも夢ではない若隆景。波に乗れば一気にその上も望める力士だ。大きく飛躍するためには、千代の富士のように、変化しないで鋭く踏み込む相撲を取って欲しいというのは酷だろうか。

(NHKテレビより)

伏兵正代

それにしても、正代がしれっと美味しいところを持って行った感のある場所だった。六日目終って1勝5敗。勝ち越しも危うく、大関陥落必至と思われたところから、まさかの6連勝。

(NHKテレビより)

十三日目には敗れたが、その後、優勝争い先頭の高安、若隆景を連続撃破で9勝6敗。終ってみれば貴景勝より成績が上。

序盤4連敗の正代、終盤4連敗の貴景勝。どっちがいいのやら。

一強か 戦国時代か 覇者交代か

その、好調(?)正代に、優勝争い組の中で唯一勝った、若手琴ノ若の活躍も印象に残った。

(NHKテレビより)

照ノ富士が横綱として初の休場。「短命横綱」との声も聞こえてきた。

照ノ富士が復調して、そういった懸念を吹き飛ばし第一人者健在を示すか、あるいは今後、群雄割拠の混乱の様相を呈してくるのか、若隆景、琴ノ若らが一気に駆け上がるか――。

今場所は今ひとつだったものの、阿炎、豊昇龍も。

あとは・・・場所前に心配していたように、感染者が出ていたなどということがないことを願うのみ。

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